| Q1.アストロンの名前の意味は何ですか? |
| A1. |
アストロンとはナイロン繊維の総称で、モルタルをタフにするつなぎ材を意味し、モルタルをタフにして「ひび割れ」「剥落」を防ぐナイロン繊維です。 |
| Q2.アストロンの原材料は何ですか? |
| A2. |
製糸工場で厳格な品質管理を受けた、高強力、高伸度のナイロン66繊維です。具体的にはトラック、乗用車等のタイヤ補強用糸、船舶を係留するロープ等に使用されている繊維をベースにアストロン用にカットしたものです。 |
| Q3.皮膚等に触れても大丈夫ですか? |
| A3. |
ナイロン66繊維は一般的な衣料素材として使用されており、特に女性のパンスト、アンダーウエアー等にも使用される素材であり、全く問題はありません。 |
| Q4.アストロンはどのような所に使用するのですか? |
| A4. |
建築業界の湿式工法に関わる分野で使用できますが、特に左官に伴う工事のほとんどの部位に有効に使用できます。代表例としてはモルタル工事が挙げられます。 |
| Q5.アストロンを使用する目的は何ですか? |
| A5. |
今まであきらめていたモルタルのクラック発生を防止すると共に、何らかの外的要因で発生したクラックに対しATBの面連結によりモルタル等の剥落を防ぎます。 |
| Q6.アストロン混入モルタルは燃えますか、燃えた場合、有害物質を発生しますか? |
| A6. |
ナイロン6は軟化点が約180℃、融点が約225℃であり、バーナーなどでATB混入モルタルを暖めた場合、軟化点で糸が軟らかくなり、融点以上で糸が溶けます。
更に高温に熱した場合、400℃前後で燃焼します。燃焼が不十分な場合は炭化し黒くなり、燃え尽きれば燃焼ガス(CO2、NO2、H20)となってなくなります。
ただしモルタルに添加するATB量は0.3%と少なく、ほとんどがモルタルの中に混入しており、酸素の供給がない状態では燃える事はなく熱分解します。
またアストロンは一般家庭公共施設、ホテル等の屋内のカーテン、ジュータン、カーペット等に使用されている素材と同じナイロン6であり、心配はないと言えます。 |
| Q7.ナイロン繊維の特徴は何ですか? |
| A7. |
ナイロン66は一般的なビニロン、ポリエステルに比べ、強度と伸度の積が高く、高タフネス繊維と言われています。代表的な使用用途としては、高強度、高伸度が要求される車輌タイヤの補強材、船舶を係留するロープ、釣り糸等、また踏みつけられた後のループの復元に優たカーペットが挙げられます。特徴として、次の点が挙げられます。
1.優れた高タフネスを有する繊維
2.耐摩耗性に優れた繊維
3.耐衝撃性に優れた繊維
4.耐アルカリ性に優れた繊維
5.耐薬品性に優れた繊維 |
| Q8.アストロンの太さと繊維の数はどのくらいですか? |
| A8. |
使用する繊維は6.5dtex(10,000mで7gの重さを意味する)で太さは約28ミクロンと細く、10g中の繊維数はカット長15mm品で100万本、10mm品では150万本になります。 |
| Q9.アストロンは水分によりどのように反応しますか? |
| A9. |
ナイロンの吸水率は下記のように湿度に大きく影響されます。
20℃×20%R.H 約1.5%
20℃×65%R.H 約4.5%
20℃×95%R.H 約8.5%
また飽和状態まで吸水した場合の長さ方向の膨潤率は約4%、面積膨潤率は約2%で、体積膨潤率は約10%です。
このようにナイロン6には保水性があり、湿度が高くなると吸湿性を発揮し、これに伴い体積膨張率が高くなり、モルタル表面から雨水の浸入を防ぎます。ナイロン6が保水性を持つ理由は、繊維の分子量中に−OH基をたくさんもっており、この−OH基と水の−OH基が結び付くためで、水との親和性のある素材と言えます。 |
| Q10.何故アストロンはモルタル中での分散が良いのですか? |
| A10. |
上記の通りナイロン66繊維は親水性の繊維であり、更に繊維表面に界面活性剤を付与しているため、水との馴染みが良く良好な分散性を発揮します。よって親水性処理をしていない疎水性繊維では分散性が悪くなります。 |
| Q11.アストロンの耐薬品性はどうですか? |
| A11. |
ナイロンは強酸類の濃塩酸、濃硫酸、濃硝酸で一部分解を伴って溶解しますが、一般的な酸性雨程度のph5〜6では影響しません。また耐アルカリ性も良好で、セメントのPH12〜13では強力低下はほとんどありません。
有機溶剤について、一般溶剤(メタノール、エタノール、トルエン、シンナー等)には不溶ですが、フェノール類(フェノール、クレゾール等)、濃ギ酸には溶解します。 |
| Q12.ビニロンはオートクレーブ130℃処理で強力低下しますが、ナイロンはどうですか? |
| A12. |
ビニロンは乾熱下での軟化点が約225℃ですが、湿熱下では約120℃まで低下します。このため130℃で湿熱処理するオートクレーブ中では強力が急激に低下します。ナイロンは乾熱、湿熱の軟化点に差がなく約180℃であり、よってオートクレーブ130℃処理では強力低下はほとんどありません。 |
| Q13.アストロンを使用するとなぜ「鏝切れ」がよくなるのですか? |
| A13. |
ナイロン6に保水されている水が上からの「こて圧」により、モルタル表面近くで適度にブリージングを起こし「鏝切れ」をよくします。又、その際「作業性を改善する水=ナイロンに保水されていた水」が表層に現れ通常のモルタルの加水量に戻るためモルタルへの悪影響はありません。 |
| Q14.アストロンは「ダマ」になりませんか? |
| A14. |
前述のようにアストロンには特殊な表面処理をして分散性を確保している共に、ナイロン6の親水性が他の繊維と比べて「ダマ」の発生を抑えています。ただし、規定量以上の混入とミキサーの羽根の種類によっては「羽根」にATBがからみつく場合があります。その際発生した「ブロック」はモルタルに戻さないで下さい。 |
| Q15.アストロンはモルタルに伏せ込めますか(表面で目立ちませんか)? |
| A15. |
ナイロンの親水性がセメントミルク(ノロ)と良く馴染むため、適度な柔らかさのモルタルの状態で「鏝」をあてればふせこめます。(当然乾ききってからの作業では無理です。)写真などでの確認のようにほとんど表面にあらわれません。角を起こした場合でも同じです。 |
| Q16.なぜ「ひび割れ防止」に有効なのですか? |
| A16. |
アストロンのモルタル内における「分散性」、「保水性」「靭性(タフネス)」が複合的に作用し、モルタルの収縮クラックに有効に働きかけているからです。 |
| Q17.どの程度「ひび割れ防止」に有効ですか? |
| A17. |
セメントの収縮クラックを完全にとめる事が出来れば「ノーベル賞」という話があるように、今のATBではクラックを100%防止できませんが、いままでの現場施工では約70%のクラックが減っています。 |
| Q18.具体的な使用例をあげて下さい。 |
| A18. |
1.モルタル工事
笠木の天端、ベランダの土間、階段の踊り場、階段の蹴込、踏面などサッシ回りの
トロ詰めはポンプで送っても「ダレ」ません。
2.木造外壁
材料の「パラ落ち」が少なく、また「押さえ」が楽です。
3.しっくい
従来の「スサ」に比べて「ダマ」がなく、また「押さえ」が楽です。
4.タイル工事
貼り付けモルタルに混入するとATBが層内において「面連結」しタイルの剥落事故を
大幅に減少します。
*その他「湿式工事」に関わるすべてのものに有効です。 |
| Q19.今後の開発商品の予定を教えてください。 |
| A19. |
アストロンは建築業界の幅広い分野で使用できますので、ユーザーの皆様の要望に答えて、専門分野ごとの商品開発を行います。使用者の皆様より幅広い開発のアイデアをお待ちいたします。
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